(1)押印廃止の対象とポイント

 近年の行政手続きのデジタル化や、新型コロナウイルス流行の影響を受け、書面への押印廃止の動きが急速に強まり、令和3年1月1日、「押印を求める手続の見直しのための国土交通省関係省令の一部を改正する省令」の施行により、建設業法等に基づく書面への押印が同日廃止されました。今回の押印廃止の対象は、建設業許可申請書、各種届出(決算変更届など)、経営事項審査、解体工事業登録に係る全ての書面の様式となります。以下にポイントを記載します。

押印廃止におけるポイント

  • 対象書面について、従前の様式に押印せずに提出してもよい。
  • 許可申請書のうち、様式第7号の経営業務の管理責任者証明書や様式第8号の専任技術者証明書等において、第三者による証明が必要となる場合に、第三者の押印も不要とする。(ただし、その者の連絡先の記載が必要)
  • 従来通り押印した書面の提出を認めるかは、各行政庁に確認が必要である。
  • 書類提出時に本人確認書類の提示を求められる(窓口提出の場合のみ)。(法人の場合は印鑑証明書、個人事業主の場合は運転免許証、行政書士の場合は行政書士証票など)

 以上が、「許可申請書等への押印廃止」についての説明です。この押印廃止により、書面作成事務の負担が減り作業効率がアップしました。また、令和5年から開始した「建設業許可・経審電子申請システム(JCIP)」の運用を加速させるものと思われます。ただし、書面の内容自体は変更になっておらず、必要書類も従来通り必要となる為、決して申請・届出手続きが簡単になったとは言えません。従って、これらの手続きについては、建設業者の方々がご自身で手続きを行うのではなく、引き続き、書面作成の知識やノウハウを有する専門家である行政書士に依頼されることをお勧めします。是非、当事務所ホームページもご覧頂き、お気軽にご連絡ください。以下より、ホームページに移動できます。

「行政書士梅田ゆうき事務所」