(1)配置技術者の専任を要する建設工事

 建設工事現場に置かれる配置技術者(主任技術者、監理技術者、監理技術者補佐)は、ある一定の基準を満たす建設工事においては、その工事現場への専任が求められ、当該建設工事に係る職務にのみ従事しなければならず、他の工事現場に係る職務を兼務することができません(監理技術者補佐の場合は、特例監理技術者と共に選任され、常に当該工事現場への専任が求められます)。その基準を満たす建設工事は、「重要な建設工事」と呼ばれます。ただし、専任が求められる場合でも、必ずしも当該工事現場への常駐(現場施工の稼働中、特別の理由がある場合を除き、常時継続的に当該工事現場に滞在していること)を求めるものではありません。従って、当該建設工事について適切な施工体制が確保されており、その体制について発注者又は元請や下請業者に了承を得ている場合には、専任の配置技術者が短期間工事現場を離れることは差し支えありません。以下に重要な建設工事の説明と具体例を記します。

重要な建設工事

配置技術者の専任を要する建設工事である「公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事」とは、以下の建設工事を対象とし、かつ、工事一件の請負代金の額が4,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上のものと定められています。(建設業法施行令第27条第1項)

具体例

  1. 国又は地方公共団体が注文者である施設又は工作物に関する建設工事
  2. 鉄道、軌道、索道、道路、橋、護岸、堤防、ダム、河川に関する工作物、砂防用工作物、飛行場、港湾施設、漁港施設、運河、上水道又は下水道に関する建設工事
  3. 電気事業用施設(電気事業の用に供する発電、送電、配電又は変電その他の電気施設をいう。)又はガス事業用施設(ガス事業の用に供するガスの製造又は供給のための施設をいう。)に関する建設工事
  4. 石油パイプライン事業法第五条第二項第二号に規定する事業用施設
  5. 電気通信事業法第二条第五号に規定する電気通信事業者が同条第四号に規定する電気通信事業の用に供する施設
  6. 放送法第二条第二十三号に規定する基幹放送事業者又は同条第二十四号に規定する基幹放送局提供事業者が同条第一号に規定する放送の用に供する施設(鉄骨造又は鉄筋コンクリート造の塔その他これに類する施設に限る。)
  7. 学校、図書館、美術館、博物館又は展示場、社会福祉法第二条第一項に規定する社会福祉事業の用に供する施設、病院又は診療所、火葬場、と畜場又は廃棄物処理施設、熱供給事業法第二条第四項に規定する熱供給施設、集会場又は公会堂、市場又は百貨店、事務所、ホテル又は旅館、共同住宅、寄宿舎又は下宿、公衆浴場、興行場又はダンスホール、神社、寺院又は協会、工場、ドック又は倉庫、展望塔に関する建設工事

 上記の施設に関する建設工事が「重要な建設工事」の対象となっています。ただし、個人の一戸建て住宅は対象となっておらず、請負金額が専任基準以上であっても配置技術者に専任は求められません。

 以上が、「配置技術者の専任を要する建設工事」についての説明です。当ブログでは、建設業法に関する情報についても発信していきますので是非ご覧ください。そして、建設業者様の技術者に関するお問合せにもご対応させて頂きますので、是非、当事務所にご連絡ください。当ブログ又は以下の当事務所のホームページからお問合せください。

「行政書士梅田ゆうき事務所」